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花火

花火は上空で開いてから燃え尽きるまで、わずか5秒。野村はその一瞬の美しさに、極限までこだわる。美しい形、鮮やかな色彩、そして消え際の潔さ。野村はそのために1年間、ひたすら地道な作業を繰り返す。その最たる例が、花火の色を出す「星」と呼ばれる火薬作りだ。一日0.5ミリずつていねいに火薬を塗りつけ、3か月かけて直径2センチほどに育てる。その間、野村は毎日欠かさず星の成長過程を入念にチェックし、大きさに不ぞろいがあれば、あっさりと捨てる。星の大きさが完璧にそろっていないと、花火の動きにばらつきが生じる。野村はそのことを、決して許さない。

野村は、花火の魅力を「潔い人生」のようなものだと言う。一切の未練を残さず、鮮やかに散った時こそ、花火は見る者の心に永遠に焼き付くものとなる。その信念があるからこそ地道な作業をひたすら繰り返す日々の中でも、一つ一つの工程に常に全力を尽くす事が出来る。

  ――花火師 野村陽一(2006年8月31日放送)|NHKプロフェッショナル 仕事の流儀 より――

野村師と同列扱いでは誠に失礼だが、花火師の仕事と弊社の業務は多くの共通点がある。
モノづくり、感動の共有。花火のように一瞬ではないが、短期間で終了してしまうイベントや展示会などの仮設物。
・・・弊社の多くの作品は記憶の中にしか留まらない。

野村師の一切の妥協を許さない姿勢は、モノづくり人間が求める究極の姿だ。
私は憧れるばかりでこんなに自分に厳しく生きられない。
素晴らしい話なので引用させてもらった。


先日長岡の花火を見て来た。
中越沖地震の直後ということで、チョッと躊躇する気分でもあったが・・・。
バスツアーに参加したので、良い観覧席が確保できた。

観覧席の下流側の橋から全長500mあまりのナイアガラでオープニング。
眼前で途切れなく噴出す絢爛豪華な超大型スターマイン。
頭上で次から次へと弾ける尺玉の百連発。火の粉の輪が幾重にも折り重なって広がる。
やや乾いた大きな破裂音が腹に響く。花火はやっぱり音があってこそ。
終盤に近づくと今度は上流側の橋からナイアガラ。その後方で炸裂する正三尺玉。
正三尺玉は少し離れた所での打ち上げだったので、迫力がイマイチ。残念。

フィナーレは中越地震の復興祈願として打ち上げられるようになった『フェニックス』
信濃川の流れに沿って、幅1.7kmに亘る6箇所から同時に花火が連射される。
夜空に折り重なって超大輪の菊の花が咲き誇る。
ゆっくりと尾を引いて落ちて行く無数の光の帯の中に、また次々に光の輪が広がる。
感動のあまり光の雲が滲んで見えてくる。
最後はまさに『火の鳥』が空中に6匹舞い上がった。
来て良かった。

大曲の花火も見に行こう。
野村師の花火が見られるかな?

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