社長ブログ 社長が日々考えていることを思いついたときに・・・

想う、感じる、伝える。??

ディスプレイ業で(1)
 
「イメージを形に」 これがディスプレイ業のビジネスであるが、ひとつのイメージから最終的にはリアルな空間や造形物を創り出さなければならない。
 
その間には、多くの人たちと無数の伝達作業が介在する。通常の場合、まずお客様、そして営業、プロデューサー、プランナー、デザイナー、ディレクター、専門協力企業の人、実際にモノを作る製作者、現場作業者。ほとんどの場合、これらの機能の人たちが分担して一つの案件を仕上げる。
時にはプロジェクトチームを編成して大人数で取り組む。係わる人全員が完成させるべき空間や造形物のイメージを共有しなければならないのである。
 
ここで最も重要なのが伝達であるが、これが前に言ったように非常に不確実なものである。
お客様の要求に出来るだけ近く、いやそれ以上のパフォーマンスを目指して、数多くの打ち合わせ(=意思や情報の伝達)が行われる。各担当間や必要に応じて全体で。
 
この作業精度がどこかで極端に落ち込むと、全体が大混乱に陥り、打ち合わせのやり直しや再確認作業が発生し、効率の低下や余分なコストが必要になる。儲からないどころか作品の評価も悪く、最悪の場合は物件にいわゆる「穴が開く」ことになる。
 
こうなっては、お客様の満足どころか企業の信用もガタ落ちとなってしまう。
 
 
= ピー・オー・ピー「見本市展示会通信」 8月1日号掲載(同紙1日号にて毎月連載中) =

想う、感じる、伝える。??

あっという間に秋風を感じる、コートの季節となってしまった。
今年投稿したシリーズものの記事から、その第一回目をご紹介する。
 
 
プロローグ
 
五感で感じたことや自分でイメージしたものを、他人に正確に伝えるのは非常に難しいことである。「百聞は一見にしかず」とあるように、どんな説明を受けるより実体験に勝るものはない。
  
ある人が旅先で見た「日本海に沈む夕日」。

これをいくら言葉巧みに表現しても、聞く人の描くイメージは様々である。同じものを見たことのある人、似たものを見たことのある人、全く無い人、それぞれ自分の経験と知識の中から組合せて最も近いと思う光景をイメージするだろうが、そこには大きな差が出てくる。

まだ「夕日」のように、視覚的なものについては、認識の共通する言葉も多く比較的伝えやすい。より確実には絵や写真と言った手段も取れるが、これが味覚や嗅覚、はたまた聴覚、触覚となると、言葉で伝えることはますます困難になる。実体験以外には補完する手段もほとんど無い。
 
私が「甘さを抑えた美味しいケーキだ」と言っても、実際に食べさせる以外にその正確な味が伝わるはずも無い。出来るだけ多くの言葉を用いて説明するにしても、最終的にはその人の体験の中から私の言う美味しさをイメージして貰うしかない。
 
このように、同一体験の出来ない感覚的なものを他人に伝える確実性のレベルは、単に送り手の技量だけでなく、受け手側のコンディションや感性、また双方の経験や知識の共通性等に大きく依存することになる。

私たちは、日常生活やビジネスにおいて、自分の感覚を他人に伝えたり、逆に自分のものとしたり、また時には何人かの集団で同じイメージを共有しなければならないことが良くあるが、実態はこのように不確実で頼りないものなのである。


= ピー・オー・ピー「見本市展示会通信」 7月1日号掲載(同紙1日号にて毎月連載中) =

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