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想う、感じる、伝える。-④

伝えないことが想いを膨らませる
 
出来るだけ多くの情報を与えて、同じイメージに誘導する場合とは逆に、情報を極力少なくして自由で奔放なイメージを促す場合もある。
 
先日、アーティストの日比野克彦さんとお話しする機会があった。
 
日比野さんは、ワークショップの時や、他の人とコラボする場合等では、最初はあえて自分のイメージを強く伝えないで抑えておくと言う。言葉で伝えるにしろ、スケッチを見せるにしろ、受け取り手が入り込む隙間と言うか、相手のイメージを膨らませる余地を残しておく。
 
そうすることで相手もいろんなアイディアを出しやすくなるし、乗ってくる。意志の疎通も進み、相乗的に良い作業が展開できると言う。
 
我々も似たようなことは良くやっている。
 
ある案件の最初の企画会議。
プランナーやデザイナーと言う専門職だけでなく、比較的畑違いの人も交えて大人数でブレーンストーミングを行う。最低限の与件だけを示して、参加者には様々な角度から自由なアイディアを出して貰う。
  
会議のリーダー格の人は、自身ある程度の構想とか方向感を持って臨むわけだが、最初は出来るだけ抑える。話は取りとめもなく広がるが収拾の付け方は後で考える。これがルールである。
  
最初にリーダー格が自分の意見を強く示せば、会議の流れは当然そちらに傾く。これでは会議は踊りも弾みもしない。単なる追認会議で終了。このような会議が続くと「ムラヤマさん最近マンネリじゃない?」となる。
 

= ピー・オー・ピー「見本市展示会通信」 10月1日号掲載(同紙1日号にて毎月連載中) =

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