社長ブログ 社長が日々考えていることを思いついたときに・・・

心と心

少し前になるが、凄いシーンをTV番組で見た。
それは、振付師南(みなみ)流石(さすが)の日常をドキュメンタリータッチで追いかける内容だった。
私は名前を知っている程度だったが、彼女はダンスの振り付けをメインに実に多彩なプロジェクト活動を展開している。
その一つに、認知症の患者を集めた病院を訪問するシーンがあった。
患者20名ほどを病院のリハビリルームと思われる部屋に集めて椅子に着席させ、彼女が簡単な振り付けをして、全員で一緒にそれに倣って体を動かそうというものだった。
患者はほとんどが高齢なので、座ったまま手を上げたり頬をなでたりという程度。
1回目の訪問では、状況そのものが理解できないのか、同調する患者はほんのわずかしかいない。
2回目になるとその人数も増えて、場もだいぶ和らいでくる。
その中に重症と思われる一人の女性患者。
この人は周囲で起きていることを無視するというよりもまったくの無反応で、一点を見据えたまま身じろぎすることもなく椅子に座り続ける。
自分の存在そのものを忘れてしまったかのように・・・。

3回目の訪問の時奇跡が起きる。
南さんがその女性に全員で呼びかけようと提案し、フルネームを全員で連呼する。
「○○○○さーん!」「○○○○さーん!」・・・・
何回目かを呼んだ時、突然その女性が我に返る。
椅子からスッと立ち上がり、みんなの方を振り返り、深々と頭を下げて「ありがとうございます。みなさんありがとうございます。私の名を呼んでいただいて」と礼を言ったのだ。
私は一瞬声をあげそうになり、次いで涙があふれた。
人と人の、心と心の触れ合いがもたらす驚異の力を目の当たりにした。

核家族が当たり前になり、地域のコミュニティーは崩壊し、ご近所や世代間はおろか肉親とのコミュニケーションも希薄になる中で、心の病が増加しているという。

自らを振り返ることも含めて、いろいろなものが心にのしかかる番組だった。

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