
都電荒川線三ノ輪橋の駅が昭和30年代風にリニューアルしたことは弊社「社長ブログ」でもご紹介しました。実はもともとこのあたりは今でも昭和30年代の風情を残しています。そのため、冗談交じりでどこをリニューアルしたのか?すぐには分からないくらいに馴染んでしまっています。
それはエージングという技術によるところが大きいわけです。エージングについてはこれも社長ブログで分かりやすく解説をされていますのでそちらを参考にしていただくとして・・・。

このエージングという表現技術はあのディズニーランドなどでもポピュラーであまりにも当たり前すぎて普段はみなさんも気が付かないくらい自然な仕上げになっています。
たとえばこの5点の写真。改めて言われなければ気が付かないような細かい部分にまでエージングが施されています。エージングというのは何も仕上げだけではなく広い意味ではこの時代を感じさせるひとつひとつの書体などにも言えます。

こういった細かいところ。つまりディティールの部分にどれだけこだわるか?ということも空間に携わるプロにとっては大切なことです。
ここでも「魂はディティールに宿る」という格言が生きています。このようになかなか目に止まらない細かい部分の積み重ねが大きな空間になったときの説得力に繋がります。
ちなみにこれらの写真ですが撮影に使ったレンズも実は約40年ほど前のレンズを使っています。リニューアルされた時代と同世代のレンズです。写真の世界でも古いレンズで撮ると今の時代のレンズとは違った優しい写りになることが多々あります。
もちろんカメラはデジタルカメラです。ありがたいことに今は半世紀も前の古いレンズでもデジタルカメラで使える時代になりました。その上、当時の写りをほぼそのままに再現してくれます。このサイズではなかなか伝わりにくいのが残念ですが・・・。
この場所の空気感を残したいために私も写真家として「ディティール」にこだわってみました。SWCでした。