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〈感動ノート page.11〉親でもよくわからない、わが子の「想定外の夢中」

感動ノート

※写真素材 : adobe stock

「感動体験支援施策」を利用した社員に話を聞いて、それぞれの体験と心の動きについて考える<感動ノート>。連載2年目となる今年度は、毎回、一人の体験に焦点を当てながら、感動をめぐるさまざまなエピソードをお届けしていきます。

感動体験支援施策とは?

展示会やイベント、教育・文化施設、国際プロジェクトまで……ムラヤマは人の心を動かす空間づくりを幅広く手掛けています。そんな私たちの仕事にとって「感動体験支援施策」は人の心を動かす感性を磨く大切なきっかけになっています。このコラムでは、ムラヤマの「感動体験支援施策」を通じた社員たちの体験談をご紹介します。

施策の詳しい内容については〈感動ノート page.00〉からどうぞ。

父から息子へ、心に残る体験を

「子どもの心に残る体験をさせたい」

そういった気持ちは、親なら誰もが持っていると思います。

今回お話を聞いた小山内さんも、わが子への想いから感動体験を計画したそうです。

「普段は幼い弟たちの世話にかかりっきりで、長男に我慢させてしまうことが多くて。だから今回は、誕生日記念ということもあって、長男が思いっきり楽しめる旅行にしたかったんです」

誕生日プレゼントとして選んだ場所は、愛知県にある『レゴランド・ジャパン』。レゴが大好きな長男くんがネット動画で見かけて「本当にこんな場所あるの?」と興味を示したことから、家族みんなで確かめに行くことになりました。

満を持して『レゴランド』へ向かった長男くんは、会場に着いた瞬間から「本当にあったんだ!」と大喜びで、その様子を見た小山内さんは「来てよかった」と一安心。

しかし、その後の展開を聞くと、小山内さんの表情が微妙に……。

「せっかく来たんだから、いろいろな乗り物に乗ったりしてほしいじゃないですか。でも、ぜんぜん興味をもってくれないんです」

親でもよくわからない、子どもの感動ポイント

アミューズメントパークと言えば、アトラクションや乗り物がお楽しみの定番。でも、長男くんの感動ポイントはそこではありませんでした。彼が夢中になったのは、レゴで全国各地の都市や名所を再現した「ミニランド」。大量のレゴで組み上げられた建物や街並みを、キラキラしたまなざしで何度も何時間も眺めていたそうです。

「息子の興味や好奇心が、ぜんぜんわかってなかったんですよね。もっと子供との時間を増やさなければいけないと痛感しました」

今回のレゴランド体験には、親としてちょっとホロ苦い部分もあったようです。

確かに、親目線からするとちょっと不完全燃焼だったかもしれません。しかし、他のものには目もくれず、レゴで精巧に作られた景色をひたすら見つめていた時間は、息子さんにとって心に残る特別な体験だったのではないでしょうか。

子どもたちの反応はとてもストレートで、興味がなければすぐに飽きてしまいます。でも、長男くんは、親が「ほかにも行ってみたら?」と声をかけても、ずっとミニランドに夢中。複雑な親心はさておき、子ども心としてはきっと大きな感動体験だったのではないかと思います。

子どもたちの自由な感性を受け止める「余白」の大切さ

空間や体験を作る時、私たちはターゲットを定め、シナリオを描き、それに沿ってコンテンツや動線を組み立てます。しかし、小山内さんと長男くんのレゴランド体験を鑑みると、そういった作り方が必ずしも正解ではないように思えてきます。なにしろ子供たちの感性は、親ですら見極められなかったりするもの。大人の設けた枠なんて軽々と超えてしまいます。

想定の斜め上を行く子どもたちの感性。

いったいどうしたら、その心に響く体験を提供できるのか?

3児の父であり、業務でアミューズメントパークなどのプロジェクトマネジメントを手掛ける小山内さんは、今回の体験をふまえてこのように答えてくれました。

「やっぱりこちらの期待を押し付けないことが大事なのではないでしょうか。子どもの好奇心ってよくわからないので、大人の発想でアレコレやらせてみようとしても通用しない。それよりもまずは子どもがやりたい気持ちを受け入れてみる。それが子どもにとって充実した時間に繋がるかと思います」

このことは、子ども向けの空間を作る上でも重要な観点かと思います。

子どもの心の動きはよくわからない。だからこそ、ガチガチに体験設計をせず、いろいろな「やりたい」が実現できる余白をつくる。空間や展示を、子どもたち一人ひとりが自由なやりかたで楽しめる「巨大な遊具」のように仕立てる。そうすることで、より多くの「夢中」を生み出せるかもしれません。

小山内さんと長男くんのレゴランド体験は、親子にとっては大切な思い出となり、私たちにとっては大人目線での空間づくりを見直す一つのきっかけとなりました。 ちなみに小山内さんによると、レゴランドには子どもと親のどちらに対しても様々な配慮があったとのこと。場内に幼い子向けの公園があったり、随所に休憩スポットがあったりして、親としても助かる部分が多かったそうです。

次回は、ベテランの空間デザイナーによる「老舗ホテルでの感動体験」をお届けします。

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